イベントレポート
2019.03.01
『えっ!?オンラインサロン知らないの?』 ー知縁でつながる新しいコミュニティのカタチー
最近、『オンラインサロン』という言葉を耳にすることも増えてきたのではないでしょうか?
オンラインサロンとは月額会員制の、クローズドなオンライン上のコミュニティであり、
コミニティ時代とも言われる現代においては、その象徴とも呼べるビジネスです。
堀江貴文(ホリエモン)さんや西野亮廣さんといった著名人や、幻冬舎の箕輪厚介さん、ZOZOの田端信太郎さんなどの会社に勤めながらに発信力を持つ方々もオンラインサロンを運営しています。
そんな中、スターや有名人ではない人が作った、今勢いのあるオンラインサロンがあります。
それが『前田デザイン室』です。
今回は『今さら聞けないオンラインサロンについて』をテーマに、前田デザイン室を設立した前田高志さんから、オンラインサロンの運営についてお話し頂きました。
前田さんの経歴
前田さんの過去の経歴と合わせてオンラインサロンについてお話し頂きました。
オンラインサロンに出会うまでの前田さん
『元々任天堂で14年ほど宣伝広告を作る仕事をしていました。
そして2016年に退社してフリーランスとして活動し始めて、2018年の6月に株式会社NASUを設立。
その後は会社経営とフリーでの活動を並行して行っていて、お店のロゴなどを作るのが主な仕事でした。
しかし、「ロゴだけではデザインの価値を変えられない」ことに気付いたので、デザインと写真を組み合わせて活動し始めました。
ずっと自分自身の価値と信頼を高めながら活動していて、何か新しい事ができないかとずっと探していました。』
オンラインサロンに出会う
『元々オンラインサロンというものに興味はなかったのですが、「挑戦」という事なら何事にも躊躇しないと決めてたんです。
キンコン西野さんのオンラインサロンがキャンペーン中だったので「キャンペーンだからとりあえず入ってみよう」くらいの気持ちで初めは入りました。
そこからオンラインサロンというものに興味を持ち出して、活動の幅をさらに広めるために「箕輪編集室」にも入りました。
箕輪編集室ではNewsPicksの仕事をしました。
6,000円払って本業よりもデザインしてたと思いますよ(笑)
でも、損したとかは一切思っていなくて「ただ楽しいからやっていた」という感覚でした。
オンラインサロンは「スクール型」というか、「学ぶ場所」っていうイメージが強かったんですよね。
でも、箕輪編集室は敢えて言うなら「プロジェクト型」と言いますか、
みんなでイベントを作ったりしてその過程を楽しめる場だったので楽しかったですね。
そこで自分でもオンラインサロンを始めたいと思ったんですよね。』
前田デザイン室はこんなところ
『前田デザイン室は2018年3月から始まったので、もうすぐ1年になります。
現在メンバーは約150名ほどが在籍している状態です。
クリエイターが仕事中に面白いアイデアを思いついて、土日に何かしようとしても結局何もしない。
そういった「クリエイターストレス」をなくしたいと思ってこのオンラインサロンを作りました。
作りたいものが作れないと言う自己嫌悪をなくしたい。
会社とは別に創作活動をできる場所(環境)を作りたい。と思って立ち上げました。』
オンラインサロンとはなんなのか。
そもそもオンラインサロンとは何なのか。
また、現在はどのような形態のオンラインサロンがあるのかなどをお話し頂きました。
オンラインサロンの形態や活動
『現在、色々な方がやっていて沢山のプラットフォームがあります。
ファンクラブに近いものから先程も述べたようなプロジェクトを行う事がメインのものまで色々あります。
例えば箕輪編集室では月額を払うとクローズドのFacebookグループに入れます。
(Slackの場合もあるようです)
月に一回のペースで定例会を行い、プロジェクトの企画発表などがあります。
サロン内に部活も存在していて、イラストを各部活から飲み会、手芸なんかもありました。
部活は完全に趣味というか癒しでやっているのですが、ふざけているようで実はスキルがしっかり身に付いてたりします。
本当にメンバーが好きなことをやっているところです。
オンラインサロンの形態で言えば「前田デザイン室」もプロジェクト型のサロンになっています。
最近は「脱社畜サロン」のようなコンテンツ型のオンラインサロンもよく見られます。』
オンラインサロンは怪しい?
『オンラインサロンを知らない人が側から見ると「宗教」とか「搾取」のイメージがあるかもしれません。
僕も箕輪編集室に入る時はそう思っていました。
これは実際に入ってみないと内容が分からないので上手くは言えないのですが、箕輪さんからの信頼を得られたのは良かったと思っています。
「信頼」という形で帰ってくるのは今後の活動に大きく影響することだと思っています。』
現在、運営をしている浜田さんは搾取されているという印象はありましたか?
『正直、最初の方はオンラインなだけに深夜に連絡があったり、24時間メッセージに気を使わないといけないのはしんどいなと思いました。
ですが、思えば今まで仕事をしていて自分がやりたいと言った仕事をできる環境が無かったことに気付きました。
サロン内には過去に実績を残した方や凄い技術を持った方も居て、そういった方と一緒に活動することでスキルを身に付け且つ、やりたいこともできる非常に良い環境だと思っています。
特に運営をやっている時は、コミュニティの運営という貴重な体験ができています。』
オンラインサロンを上手く活用するには?
前田さんと浜田さんがこれからオンラインサロンに参加したとすると、どのように活用していくのかを語って頂きました。
前田さん:積極的に絡みに行く
『もし僕がこれからオンラインサロンに入るなら、まずはコメントとかいいねをつけまくりますね。
積極的にコメントしていく事で上手く馴染めると思いますし、いいねを押すだけでも押された側は「お、この人いつも見てくれてるな」と思い、印象に残るんです。
的外れなコメントをしてしまうのが怖いと思う方もいるかもしれませんが、コメントしないのは勿体無いと思います。
間違えてもいいんです。
自分の発言に反応してくれる意思があるだけでも嬉しいと思います。』
浜田さん:熱意を持って活動に取り組む
『私の場合、オンラインサロンは目的がはっきりした場合にのみ入るようにしていました。
例えばブログの勉強をしたいと思ったらブログ関係のサロン、編集の勉強をしたいから箕輪編集室、という風な感じで。
そうやって入った箕輪編集室ですが、活動していて本を作る機会がありました。
私はWebライターなので、本を作った経験はありませんでしたので、自分がやってもいいのかなと思いました。
そんな時に、サロン内にオンラインサロンというプラットフォームの仕組みを作った「たむけんさん」という方がいらっしゃって、たむけんさんは
「できるかどうかではなく、やりたいと思う熱意を持った人が求められてる」
と言ってくれて、周りにいくらすごい人がいてもやりたいと思ったら何でもやるようになりました。
自らアクションを起こしていく姿勢は運営側としても嬉しいし、結果的に本人も周りのすごい方々からスキルを吸収できたりする。
オンラインサロンはそうやって活用できると思います。』
オンラインサロンで失敗した事
『このトピックを自分で考えたんですけど、実は特にコレといったものは無いんですよね(笑)
強いていうなら「失敗していない事」が失敗かな。もうちょっと失敗してもよかったと思う。
前田デザイン室でもよく言ってるんですが、「失敗しても良い」むしろ、仕事で失敗できないからオンラインサロンで失敗しよう。と言ってる。』
質疑応答
最後に、イベント参加者の方々からの質問に答えて頂きました。
Q:オンラインサロンを立ち上げて、最初の数人はどうやって集めましたか?
『Twitterだけです。当時はフォロワーも1000ちょっとでした。
箕輪編集室で自分の取材された記事がちょうどアップされて後押しされたのも大きかったのかもしれません。
最初は人数絞った方がやりやすいかもしれない。』
Q:オンラインサロンが過疎化しないように工夫していることは?
『前田デザイン室は地方とかいろんな所に住んでる人がいるので基本オンラインです。
でも、オフラインであった時に絆が深まって、さらにオンラインが活性化すると思ってます。
絆を深めるためにオフラインで定期的に会うようにしています。』
Q:自分がやりたいことをやっていて、しんどくなった時はどうしてますか?
『しんどいことは特になかった。というより、しんどい事があったら周りに「ちょっと手伝って欲しい」と声かけします。
そうする事でその相手とも仲良くなれる。
前田デザイン室で絆が生まれる一番のタイミングはヘルプの時だと思ってます。
ピンチはチャンスだと思ってます。』
まとめ
今回は2019年2月3日に開催しました『『えっ!?オンラインサロン知らないの?』 ──知縁でつながる新しいコミュニティのカタチ──』のイベント模様をまとめさせていただきました。
前田さん自身も日本一オンラインサロンを使い倒している男として、オンラインサロンを活用されており、2019年もオンラインサロンはどんどん拡がっていくと思われます。
スキルや実績作りに役立つ部分もあるかもしれないので、自分自身に必要だと感じたときには活用してみるのも良いかもしれません。
ちなみに、今回ご登壇頂きました前田さんが現在とてもユニークな取り組みに挑戦されています。
それがなんと、世界初ナス形の本!
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