起業コラム
2020.06.18
5Gで広がるビジネスチャンスとは?
みなさんこんにちは。
スタートアップカフェ大阪コーディネーターの小谷 爽です。
今回は、最近流行りの5Gでどんなビジネスチャンスが広がるのかについて、
クロサカタツヤ氏著 『5Gでビジネスはどう変わるのか』を参考に探っていきたいと思います。
クロサカタツヤ氏とスタートアップカフェ大阪との対談動画もありますので、
是非こちらもご覧ください。
そもそも5Gって?
5Gをあまりご存じない方のために…
5Gとはモバイル端末の通信規格を指し、5世代(Generation = 5G)目の通信と言われています。
恐らく今までスマートフォンを使われていた方は、4G/LTEという規格を使われていたと思うのですが、
その次の新しい規格ということですね。
5Gになってできることは?
5Gになったら何ができるのかですが、大きく3つあります。
- 超高速通信
- 超低遅延
- 多端末同時接続
「超高速通信」は、文字通り高速での通信ができるようになります。
比較としては現在の4G/LTEの100倍以上高速になります。
「超低遅延」は、通信のタイムラグが1ミリ秒以下まで少なくなります。
比較としては現在の4G/LTEの1/10になります。
最後に「多端末同時接続」とは、一度に多くの端末がインターネットに接続できるようになります。
災害時などに一斉にインターネット回線を使用すると一時的に使えなくなることがありましたが、
今後そのような弊害は少なくなるということですね。
5Gはいつから?
世界的には2019年から一部の地域で一部の機能のみ使えるようになっていますが、普及率としてはまだまだです。
日本では2020年内に開始予定とされていますが、実際に日本人口の1/4が5G対応端末を持つのが2023年頃になるだろうと言われています。
なぜそこまで導入が遅いのかと言いますと、様々な課題があるからなんですね。
まず1つは通信設備の問題です。
4G/LTEと5Gは似て非なるものなので、既存の通信設備を利用することができず、新たに5G用の通信設備を作らなければなりません。
日本国土全体をカバーするだけでもかなりの費用が必要になってくるため、通信会社は徐々に設備投資を行い、
人口が密集する都市部から5Gサービスの利用可能範囲を広げていく予定です。
どこにいても5Gの電波を受信できる日が来るのは、もう少し先になりそうです。
2つ目は5Gを受信する端末の問題です。
5Gに対応している端末があまり市場に出回っておらず、5Gを導入するハードルが上がっています。
さらに携帯端末の買い替えは2,3年毎であるため、一度に5G対応端末が増えないというのも理由として挙げられます。
そして3つ目が5Gの技術的な問題です。
5Gは大容量通信を実現するため、4G/LTEよりも高い周波数帯を利用します。
これにより電波が「光」に近い性質を持つことになり、電波の直進性が増し、物にあたった時に反射しやすくなります。
つまり、建物の間などではほとんど電波を受信できない可能性や、窓ガラスに電波が反射して屋内で電波を受信しにくくなると言われているのです。
その問題を解決する研究は進められていますが、まだ道半ばといったところなのです。
5Gの事業開発で重要なこととは?
5Gが実現すると生活が劇的に良くなることが想像できる一方、そこまでの道のりは遠いようにも思えますね。
しかし、先を見越してビジネスチャンスを広げていくことはとても重要なことです。
競合よりも時代を先取りするために大事なポイントをまとめてみました。
固定回線という概念がなくなる!?
大半の家庭では、自宅では固定回線の契約をしてWi-Fiでインターネットを利用、
外出時はスマートフォンでキャリア回線を契約してインターネットを利用していると思います。
しかし5Gの「多端末同時接続」が可能となると個々の端末が通信基地局と直接繋がるようになり、
固定回線という概念がなくなるかもしれないと言われています。
それにより、いままでインターネットと接続することを想定していなかったものがインターネットに繋がり、
新たな価値を創造する可能性があります。
スマートフォンがなくなる前提!?
スマートフォンがパソコンよりも便利なのは何故でしょう?
それは実行までのアクションが少ないからだと言われています。
たとえばSNSで誰かとチャットをしたいとき、
パソコンであればパソコンの前に座って、ロックを解除して、ブラウザを立ち上げて、検索して、SNSを開けて…としなければなりませんが、
スマートフォンであれば、たとえベッドの上であっても、ロックを解除して、アプリを立ち上げてSNSを開始できます。
しかし、現状では何かをしたいと思った時、人間が機械を操作をしなければなりません。
では、ありとあらゆるものが5Gによってインターネットに繋がるようになれば、どうなるでしょうか?
機械がその人の動きを”予測”して、人間よりも先回りして行動を提案することができるようになります。
あらゆるものがインターネットに繋がっていることから、スマートフォンを持たなくても今まで同様のことができるようになります。
スマートフォンを使いこなせないといけない時代から、ITリテラシーが弱い方もITを利用できる社会が実現します。
オンライン前提!?
今まではオフラインでも作業ができるような設計になっていましたが、
今後はオンラインでなければ作業ができないといった「オンライン前提」が当たり前になりつつあります。
例えば近年GoogleとAppleがStadiaとApple Arcadeというインターネットゲームサービスを発表しましたが、
こちらもインターネットに繋がっていなければゲームを楽しむことができないサービスになっています。
しかし、オンライン前提のメリットとしては、手元にハイスペックな端末を用意しなくても、
クラウド上のハイスペックな端末で処理を行えばコストを抑えられるといった利点があるのです。
今後益々この流れは増えていくでしょう。
5G×〇〇、成長するのはどの分野?
ではこれからどのような分野が5Gと成長するのかを見ていきたいと思います。
もしかしたら、大きなビジネスヒントが隠れているかもしれません。
- 5G × ゲーム
既に動きが見られますが、ゲームは5Gとの相性が良いと言われています。
屋外で遊び、帰宅してもデータが連携されるといった遊び方は当たり前の時代になるでしょう。 - 5G × 動画配信
動画配信も5Gとは非常に相性が良いと言われています。
既に様々な企業が動画や映画配信サービスを提供しており、今後ますます高画質化が進むでしょう。 - 5G × ライブ中継
スポーツ中継を多角的なカメラワークで観戦できる、選手と双方向のやり取りができる、などのエンターテインメントが充実すると言われています。
さらにはライブ会場が都市部で不足しているという問題もあることから、バーチャル拡張したライブ配信などもできるかもしれません。 - 5G × テレビの再送信
テレビ放送の通信装置(テレビ塔やアンテナ)はテレビ放送を配信するためだけに使われていることから、維持コストがかなりかかっています。また、CATV(ケーブルテレビ)が老朽化していることも相まって、テレビ放送をインターネットで配信することが検討されており、TVerなどは先駆けてサービスを提供しています。 - 5G × ゲーミフィケーション
物の購入を健康増進などと掛け合わせてゲーミフィケーション(ゲーム化)しやすくなると言われています。たとえば、「少し自宅から離れた在庫が豊富なお店で購入したらポイント3倍」や、「1駅手前で降りて自宅まで歩いたら100ポイントゲット」などです。様々なものがインターネットで繋がっているからこそ情報がスムーズに共有でき、少しの苦労を楽しむことができるようになります - 5G × スマートシティ
町中の様々なものがインターネットに繋がり、防犯による安全性向上などが期待できます。 - 5G × スマートハウス
家中の家電などがインターネットに繋がり、人の行動を予測した自動化が期待できます。 - 5G × スマートファクトリー
工場内を自動化することができます。
いままで人の五感に頼っていた部分が、センサーやカメラなどにより高度に自動化されます。 - 5G × スマートサプライチェーン
様々な生産者が繋がり、リアルタイムで製品の到達状況を把握できます。 - 5G × MaaS
都市内のモビリティ(移動手段)がインターネットに繋がり、さらなる自動化が期待されます。
5Gが本格的に普及するまでは、「ローカル5G」がアツい?
本格的な5Gは社会のインフラとなる部分なので、かなり壮大な構想です。
となると、実際に5Gが社会に浸透するまでには多くの時間を有するでしょう…。
正直ガッカリされた方もいるかもしれません。
しかし、ここ最近「ローカル5G」に注目が集まっています。
簡単に言うと、「屋内に5Gを使う」といったものです。
今現在もWi-Fiなどを使って屋内の通信を行っていますが、不安定さや通信速度の遅さもあります。
それらを5Gの技術を使って代替できないか、といった試みになります。
日本政府は免許がなくても「ローカル5G」を導入できるよう整備を進めているところなので、
もしかしたらスモールスケールで5Gを体感できる日は近いのかもしれませんね。
スタートアップカフェ大阪では起業相談を承っています
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こちらの記事では、実際の相談事例をいくつか紹介しているので、気になる方はチェック✔
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