起業コラム
2020.12.08
副業と複業の違い 〜副業から本業へ〜
「ふくぎょう」と聞くとどんな漢字を当てはめますか?
副業?複業?それとも福業?
本コラムではスタートアップとも関係の深い「ふくぎょう」についてお話ししていきたいと思います。
昨今ではベンチャー企業だけでなく大手企業まで副業(兼業)解禁の動きが進んでいます。
ロート製薬など、かなり早くから副業(兼業)を推進していた会社もありましたが、最近ではSMBCやみずほ銀行など大手企業もどんどん解禁してきています。
世はまさに、大副業(兼業)時代!!!(どんっ)
副業(兼業)は安全にスタートするチャンス
本業を持ちながら副業をする場合、本業があるので経済的に安定しているというメリットがあります。
スタートするときはあくまで副業でも、自分のビジネスを少しずつ育てていき「複業」にすることも不可能ではありません。
そもそも「複業」ってなんやねん?
「副業」には「副」という言葉が使われるように、対として「本業」があります。メインとなる本業以外に異なることを行い、稼ぐことが副業ですね。こちらはイメージしやすいと思います。
分かりやすい例でいうと、平日サラリーマンしながら土日はフードの配達員をする、といったようなものですね。
ではもう一方の「複業」とは何でしょうか?複業の「複」は「複数」の「複」です。つまり、複業にはどっちがメインでどっちがサブという扱いはありません。
図で表すとで書くとこんな感じになります。
副業を育てて本業にできれば「複業」
副業もうまく育てていけば本業にすることが可能です。どうなれば本業でしょうか?
明確な答えはないかもしれませんが、どちらかがメインどちらかがサブという住み分けがなくなり、どちらも本業、どちらについても自分はプロ、と言い切れるようになれば本業ではないでしょうか。
わかりやすい指標としては、社会的・金銭的に本業としていた仕事と同程度のポジションを得ることができれば、本業と呼んでいいと思います。
実際に副業してみた例
かくいう僕も副業からスタートし、今は複業をしています。
僕は「ラオス語」というちょっと珍しい言語を勉強していたので、そこを強みにして「ラオスと日本を繋ぐ事業」を行う会社をスタートしました。他の人が持っていないニッチさを武器にするというアプローチです。
一方、ラオスとは全く関係ないのですが、僕は小さな頃から写真が好きで、写真家になりたいという夢を持っていました。
残念ながら私が当時勤めていた会社は完全に副業禁止だったので、写真は趣味だったのですが、起業したタイミングで枷が無くなったので、いっそ写真も仕事にしちゃえ。と、軽い気持ちで仕事にしまいました。
今どき風な言い方をすると好きを仕事にするです。
副業から複業へ
もともとはラオス事業をメインで考えており、写真はおまけくらいに考えていました。ただし、やるのであればしっかりやりたかったので、流行の分析やターゲッティングをしながら少しずつ顧客を増やしていきました。
すると徐々に写真の仕事も案件が増えてきて、今となってはどちらかというと収益のメインは写真業になっています。ただ、ラオス事業も僕にしかできない専門分野なので、どちらも本業の複業という形をとっています。
サラリーマンでもできる
そんなの起業してるからできるのでは?と思われるかもしれません。実体験を踏まえて答えますが、全くそんなことはありません。
僕の所属していた会社は副業NGだったので不可能でしたが、副業OKの会社であれば、サラリーマンという本業がある状態で始めた方が経済的にも安定しているので、始めやすかったと思います。
ただし、周りの誰もそんなことをしていないからなんとなくやりにくい。とか、土日に休めないから体力的にしんどくなる。といった課題は出てきたかもしれません。サラリーマンの頃「土日に仕事のことを考えたくない」なんて日があったのも事実です(笑)
周りをある程度気にしないメンタルと、多少の無理はできるフィジカル。この2点は起業をするにせよ副業を始めてみるにせよ、必要な要素かもしれません。
伸び代のある副業を
副業からのスタートでも、それを本業のひとつにすることも視野に入れているのであれば、それも立派なスタートアップだと思います。
ただし、「本業」にする場合、その仕事の成長性や独自性についてはしっかりと考えなくてはいけません。
例えば、先にあげた配達員でアルバイトをしている副業では、月10万円の副収入は得ることができても、それを大きく増やして本業の同等のポジションまで押し上げることはかなり難しいでしょう。
一方、自分でパン屋さんをはじめる場合はどうでしょう?
最初は誰も知らないので殆ど稼げないかもしれません。しかし、独自性の光るとっても美味しいパンを生み出したことである時大ヒットして、全国展開ができるチャンスがやってくるかもしれません。
本業と副業 ココが違う
本業をお持ちの方の殆どは、営業・戦略・広報・管理・経理・人事などなど、会社組織の中でどれか1つの分野を担っていることでしょう。
一方、本業を見据えて副業を始める場合はどうでしょう。
実はこの点が本業とは違っていて、例え、素晴らしいスキルやプロダクトを持っていたとしても、それが在るだけでは仕事にはなりません。
まずは、それらを提供する相手を見つけることが必要になってきます。
そのための戦略(マーケティング的な視点)や、ターゲットに売り込む営業力、さらに、お金のやりとりを管理する経理など、本業の会社では分担して行われている業務の全てをまずは一人で行わなければならなくなってきます。
副業から複業にしていくための必要な要素
副業を育てて、本業に、すなわち複業状態にしていくために、大切な3つの要素を紹介します。
◾︎マーケティング的視点
マーケティングというと難しく聞こえるかもしれませんが、要するに今自分がしたいと思っているビジネスのニーズがそもそもあるのか、あるとしたら、どこにあるのか、どれくらいあるのか、といったことを考える視点です。
インターネットなどで情報を集めることもできますし、本などから知識を吸収することもできます。
本業がある人は、自分の所属している会社や団体がどんなマーケティングをしているのか、という身近な例を参考に勉強してみるのもいいと思います。
【マーケティング関連の参考記事】
・AISASでウェブマーケティングをマスターしよう!
・ネット検索で簡単!市場調査の方法!!
◾︎営業力
ターゲットを絞ることができたら、次は自身のサービスの素晴らしさをターゲットに伝えることが必要となってきます。営業の仕方は人によって千差万別ですが、お金を出してでもサービスを買いたいと思わせる”何かしら”が必要です。
何かしらを100%定義するのは難しいですが、「スキル・知識(提案力)・人間性」といった要素が大切になってくるでしょう。人間性の磨き方は一概に説明できるものではありませんが、スキルや知識は努力をすれば比較的身につけやすいものではないでしょうか。複業に関する資格などを習得するのも方法のひとつですね。
本職は営業ながら、N予備校で元々興味のあったプログラミングスキルを学んで、スマホアプリ開発を始めた方がいました。やる気さえあれば学費はたったの月1,000円でも学べてしまうのは素敵ですね。
◾︎自己資金
何をするにもお金は必要です。「起業や兼業を始めてみたいけどお金が無い」という人は、まず貯めるところから始めましょう!
欲しい服?新しいスマートフォン?飲み会?NONO!何かを始めるためには忍耐力も必要です!!目標金額をしっかり決めてコツコツ貯めましょう。
最近は貯金のためのアプリもありますね!オーソドックスな貯金箱アプリや、ユニークな貯金ルールを決めることのできるfinbeeなどなど。自分の力だけでは続かなそうな人は、アプリの力を借りるのもOK!
大切なのはやってみること
「千里の道も一歩から」というように、どんなビジネスを始めるにしても最初の一歩を踏み出すことがとても大切になってきます。
どんなことをしたら良いかわからない。一人で考えても行き詰まってしまう。そんな時に無料で相談に乗れるのがスタートアップカフェです。まだアイデアがしっかり固まっていない人も、話をすることで整理されることもあると思います。
是非お気軽に相談にお越しください。(こちらから起業相談の申し込みができます。)
アイデア出しならおまかせ!サラリーマンを6年経験した後起業しました。学生からの起業はもちろん、現在働きながら起業を考えている方や、副業からのスタートを考えている方にも、自身の体験を活かしてお話できればと思います。
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