【地方移住から考える】事業のポジショニングとこれからの起業の可能性 | スタートアップカフェ大阪

起業コラム

2020.10.14

【地方移住から考える】事業のポジショニングとこれからの起業の可能性

導入

新型コロナウイルスの影響もあり、都心を離れ、地方に移住しようと考えている方も少なくないのでしょうか?

実際、多くの企業がリモートワークという新しい働き方を導入し、家に居ながらでも成り立っている仕事は思いの外多いように感じます。

家の中に居ながら遠隔で仕事ができる体制が整っているのであれば、都心ではなく地方に住んで家賃などの生活コストを下げる事もできるかもしれません。

では、これから実際に地方に移住して起業したい!と思っている方にとって、今のタイミングはチャンスなのでしょうか?

今回は今の社会情勢やトレンドから地方での起業の可能性を探りながら、事業のポジショニングについて考えてみたいと思います!

地方移住とは


文字通り、都心(東京都)から地方(首都以外の地域)へ移住する事を指します。

近年は場所を限定しない「ノマドワーカー」という働き方も流行しており、場所に限定されて働かなくても良い職業が生まれてきており、徐々に注目され始めているキーワードでした。

就職・転職の際にも「Uターン就職」「Iターン就職」なども耳にする機会も増えてきました。

そもそもUターン、Iターン、Jターンとは?

◯Iターン
都心から出身地とは違う地方に移住して働くこと。

◯Jターン
生まれ育った故郷(地方)から進学や就職、転職などで都心に移住した後、また故郷(地方)に移住すること。

◯Uターン
地方から都心に移住した人が、再び地方に戻ること。

上記のようにターンにも3種類あり、地方に移住した後に

・地方コミュニティに入り込む
・元々入っていた地方コミュニティに戻る

事ができれば、そのネットワークを活かして、起業できる可能性は高いと思います。

地方で起業するメリット

生活のコストが下がる

やはりコストが削減できる点は圧倒的なメリットです。

家賃や物価、様々なコストが都心と比較すると安い傾向にあります。

専門家が少ない

事業者の数がそもそも少ない事から、最新のテクノロジーやトレンドを取り入れた事業の競合が少ないです。

もちろんオンラインでも利用できる便利なサービスは沢山ありますが、オフラインでも顧客と接点を持てるという優位を活かせば、顧客によりカスタマイズした提案も可能になるので、そういった優位を活かした戦略は効果的だと思います。

また、地方コミュニティと既に交流を深めている状況であれば、関係人口という関わり方で特定の地方・地域に貢献するという新しいスタイルも生まれてきています。

関係人口とは

「「関係人口」とは、移住した「定住人口」でもなく、観光に来た「交流人口」でもない、地域や地域の人々と多様に関わる人々のことを指す。」と、総務省のHPには定義されています。

簡単に言うと、とある地方Aに「在住」はしていない状態(都心や別の地方に移住している、またはたまに地方Aに訪れる)でも、地方Aの中の事業に専門家として関わるなどの形態を指します。

デザイナーが居ない地方Aでは無い、別の地域に住んでいるデザイナーが「関係人口」として地方Aの事業者から仕事をもらい、デザインの仕事をしている状態です。

在住しなくても、実質的に地方と関わりながら仕事をできる時代もすぐそこまで来ているようです。

地理的優位を活かした事業が可能に

海や山、土地、気候、その他特産品など。

仕入れの面で有利になったり、商品の流通の元締めになるなど。地域に密着しているからこその立ち回りが可能になるケースもあります。

また、都心での生活と地方の生活では、求めている商品、必要な商品が異なる場合があるため、地方の選び方次第では自分の得意な商品でビジネスを展開しやすくなる事も考えられます。

地方で起業するデメリット

各種インフラが整っていない可能性がある

道路や交通機関、また通信の環境などが整っていない地域も日本にはまだまだ多くあります。

地方で仕事をしながら上手に暮らすために、上記のようなインフラを確認または整備した上で移住しなければいけない事もあります。

顧客(事業者・消費者)の数が少ない

やはり全国的にみても都心には事業者は集中しており、地方に行けば行く程人数は減ってしまいます。

また、地域によっては平均の所得なども異なってきますので、客単価も都心とは比べると変わってきます。

顧客が少なくても成り立つビジネス、またはオンラインで遠方の市場にもリーチできる事業などであれば、効率の良いビジネスができるかもしれませんね。

ポジショニングの重要性

今回は「都心」と「地方」を比べて考えてみましたが、要は事業を展開する上で「自分がどのポジションで活動するのか」というのはとても重要だという事です。

この手の話は、「水を1,000円の単価で売るのは日本では難しいが、砂漠の真ん中では売れる」などの話で耳にした事がある人も居るかと思います。

例えば大学生であれば、「PCでエクセルやパワーポイントが触れる」というスキルが大学という環境下においては一般的なスキルだと思いますが、今までPCを触ったことのない年齢層が高い営業マンだけで構成された営業会社などに入れば、高い市場価値を発揮することができるということです。

このように、地方や都心という地理的なポジショニングだけではなく、特定の状況下で差別化を図る事も可能なのです。

フレームワーク紹介

ポジショニングマップ


事業のポジショニングを考える際には、上記の記事に掲載している「ポジショニングマップ」がオススメです。

インフォグラフィックを用いて解説しておりますので、是非ご覧になってみてください!

まとめ


今回は地方移住に切り口から事業のポジショニングを考えてみました。

今回の新型コロナの影響で、社会もリモートワークと言う働き方にかなり寛容になったと思いますので、新型コロナが落ち着いた後でも場所を選ばない働き方は増えてくるかと思います。

都会の人混みに疲れた、自然の空気が吸いたいなどの精神衛生上の理由で環境を変えてみるのも良いかもしれないですね。

これから事業を起こしたり、生活スタイルを変えてみたい方は是非、地方移住なども検討してみてはいかがでしょうか?

また、地方に移住せずとも事業には常にポジショニングの課題が付き物です。考えに行き詰まった際には是非、スタートアップカフェ大阪まで相談に来てみてください!

最後まで読んでいただきありがとうございました!ご相談、お待ちしております!!

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