【徹底解剖】経験者が語るクラウドファンディングの全貌 | スタートアップカフェ大阪

起業コラム

2020.03.19

クラウドファンディング

【徹底解剖】経験者が語るクラウドファンディングの全貌

こんにちは!

スタートアップカフェ大阪コーディネーターの伊藤です!

 

数年前からアンテナの高い人たちが徐々に使い始め、最近ではテレビCM放映などもあって一般層での認知も高まってきたクラウドファンディング

・なんとなーく興味がある

・周りでクラファンをやっていた人がいて「自分もいつかやってみたいなー」と思っている

・近々クラウドファンディングの実施を検討している

今日の記事は、クラウドファンディングに関心のある上記のような人たちのために

 

・クラウドファンディングってなんだろう?何を目的として行うものなの?

・実際にやる時ってどういう準備が必要で、期間中は何をすればいいの?

・クラファン期間が終了した後のやるべきことって?

・成功させるためにはどんなことを意識したらいいの?

 

といった疑問にお答えしていきたいと思います!!

 

ちなみに、筆者は2018年8月に252%の達成率で126万円ほどの支援を集めた経験(https://camp-fire.jp/projects/view/73251)があり、その時の実体験も交えてお伝えできればなと思っております!

 

クラウドファンディングに興味をお持ちの方は、主要なプラットフォームを解説したこちらの記事もご覧ください!

 

クラファンってどういうもの?

まずはクラウドファンディングがどういう仕組みのものなのかを解説していきます。

クラウドファンディングには「寄付型」「購入型」「投資型」など、いろいろなパターンがあるのですが本記事でテーマにしていくのは最もメジャーな「購入型」。

「購入型」クラウドファンディングの基本は、先行予約販売です。

○新しいプロダクトを開発しているが、開発資金が足りない。

○新しく飲食店をオープンしようとしている。

○新しいサービスをリリースしようとしている。

そんな人たちが、まだ完成前のプロダクト・サービスの魅力をクラウドファンディングのページの中でアピールし、

「今買ってくれたら完成後に買うより割安ですよ!」

と言った触れ込みで自社のプロダクトやサービスを先行予約販売するわけです。

そうして集めたお金を開発資金やプロモーション資金にあて、プロダクト・サービスの完成後のビジネスをより加速させるためのツール、それがクラウドファンディングです。

 

では、ここでクラウドファンディングにまつわるよくある勘違いを2つほど紹介していきたいと思います。

資金調達の方法ではない??

上の概要説明のところでも、

集めたお金を開発資金やプロモーション資金にあて

と書いたように、クラウドファンディングには資金調達的な側面があることは事実です。

しかし、ビジネスとして考えた時に「蓋を開けてみなければ何人が支援してくれるか分からない、いくら集まるかも読めない」そんな資金調達の方法をアテにするのは非常にリスキーなことだと言えます。

クラウドファンディングはサービスリリース前の「話題性づくり」「ファンづくり」のための手段として認識しておき、資金調達としての側面は+α的に考えておくのが健全、というのが筆者の見解です。

必要最低限な資金については、下記記事なども参考にしつつ別途賄うことをオススメします。

プロジェクトを作ったら勝手にお金が集まるものではない??

「クラウドファンディングってプロジェクトを作ってページを公開したら勝手にお金が集まるんでしょ?やってみようかなぁ」というお考えをお持ちの方、とっても危険です!!

成功例ばかりが情報として入ってくるのでそう思ってしまう人が出てきてしまうのもうなずけますが、そんなに都合の良いものであれば誰もが手を出してるはずですよね?

失敗した情報はなかなか表には出てこないものですが、日本国内のクラウドファンディングの成功率は30%ほどと言われています。

統計を取ったわけではないですが、少なくとも私の周りのクラウドファンディング成功者は、綿密な計画と準備を進め、クラウドファンディング期間中はどろくさくたくさんの人にあって想いを伝えて、といった活動をしている人ばかりです。

クラウドファンディングは、実はとてもどろくさいものなんです。

 

クラウドファンディングの流れ

では次に、クラウドファンディングの準備段階から終了後まで、ざっくりと全体の流れを見ていきましょう。

 

図にもあるように、クラウドファンディングは大きく3つの期間に分かれます。

特にその重要度が見落とされがちなのが準備期間。ここでどれだけ緻密な計画を立てられるかが勝負です。

そうした準備を経てクラウドファンディングがスタートするわけですが、もちろん大忙しの期間です。少しでも多くの人に会い、想いを伝え、支援者を増やしていきます。

プロジェクトが終了した後は、支援者へのお礼を伝えると共に約束していたリターンをきちんと期日までに支援者の元に届けます。

 

クラウドファンディング成功の秘訣

ここからは各フェーズにおけるクラウドファンディング成功の秘訣です。ここに書いてあるような内容をどれだけ愚直に行えるかが成功率に大きく関わってくるので必読です!

準備期間

準備期間はざっくり1ヶ月くらい(余裕がある方や、初めて挑戦される方は2ヶ月くらいあっても良いかも)を見ておくと良いでしょう。

やるべきことは

・チーム作り

・プロジェクトページの作成

・リターンの設計

の3つです。

 

チーム作りでは、クラウドファンディング期間およびその前後に発生する様々なタスクを分担してこなしていくコアメンバー集めと、プロジェクト開始直前期から終了までの間拡散に協力してもらえるサポーターメンバーを募ります。

頻繁にコミュニケーションをとってサポートメンバーの熱量を高めていくことが必要です。後述のプロジェクトページを下書き段階から共有してフィードバックをもらうことなどもサポートメンバーの団結を高めるのに有効です。

この時点で「プロジェクトが始まったら支援してあげるよ!」といってくれる人を集めておくことは非常に重要になってきます。

 

プロジェクトページの作成は、時間をかけて文章を練り上げていきましょう。

・読んでくれた人を引きつけられる文章を最初の段落に持ってくる

・プロジェクトの内容より、経緯や込めた想いなどを強く打ち出す

・ページ中に挿入する画像も一つ一つ丁寧に作っていく

などを意識しつつ、多くの人に事前チェックをお願いして改善を重ねていきます。

その過程でページのブラッシュアップとサポートメンバーの充実を両立することができます。

 

最後にリターンの設計です。

リターンの数は多くして、それぞれのリターンについて「このリターンは○○という課題を持っている人向け」「このリターンは△△コミュニティの人向け」というふうに明確にターゲットを設定することが大切になってきます。

そうしておくと、クラウドファンディング期間中にたくさんの人に会う中で「支援してください!」ではなく「このリターンで支援してください!きっとあなたにとってもプラスになります!!」と言えるようになり支援してもらえる確率が高まるでしょう。

クラウドファンディング実施期間

クラウドファンディングの実施期間も、概ね1~2ヶ月程度が一般的です。

その期間中の支援状況について、下記のグラフを見てください。

 

クラウドファンディングの支援は、左のグラフのようにコンスタントに支援が入るわけではありません。「プロジェクトを始めたら勝手にお金が集まる」という勘違いをしている人ほど左のイメージを持っていることが多いようです。

成功するプロジェクトの多くは右の図のような波があります。

「開始直後(大きな波)」「なかだるみ(小さな波)」「終了直前(大きな波)」の3つのポイントで波を作っていけるように意識して動いていきます。

開始直後期

開始直後は一番情報拡散がしやすいタイミングです。

準備期に集めていたサポートメンバーにも協力してもらいながら情報拡散をし、また事前に支援を約束してくれていた人には「プロジェクトをこの日に開始するので、その日のうちに支援してください!!」というふうに開始直後に支援が集中するようにお願いしていきます。

そうすることでプロジェクトの注目度も高まり、多くの人の興味を引きやすくなっていきます。

なかだるみ期

ページを公開してからしばらく立つと拡散力も弱まっていき、どうしてもページの閲覧数や支援が落ち込むタイミングがきます。

このタイミングで少しでもブーストをかけるためにイベントなどを企画しておくと良いでしょう。

支援してくれそうな属性の人たちに集まってもらい、イベントの一部時間を使ってクラウドファンディングの紹介をしてその場で支援をしてくれるようにプッシュしていきます。

普通のイベントと思って行ったのに、行ってみたらクラウドファンディングの宣伝だった…ではマイナスのイメージを与えてしまうので、イベントを開催するときは「クラウドファンディングのイベントですよ!」ということを打ち出しておくことが必要です。

 

また、この期間にはイベントとは別に日々の活動報告などをしっかり行っていくことも必要です。そうした日々の姿を見て、最初は支援する気がない人も少しずつ支援する側に転換していく場合があります。

終了直前期

ラストスパートです。

残り3日あたりから再度各方面での拡散、拡散協力をしていきましょう。

「プロジェクト終了まであと3日です!あと○○円で目標達成なのでご支援よろしくお願いします!!」

「支援をいただきました!あと目標あと○○円!!」

というような内容でラストスパート感を演出していきます。

特に目標達成率が70~90%くらいのプロジェクトの場合、このラストスパートで一気に目標達成まで伸びるケースが多いです。

終了後

終了後も気を抜いてはいけません。

クラウドファンディングはあくまでその先の成功のための発火装置。終わった瞬間から次の勝負が始まります。

 

冒頭の方で、クラウドファンディングは”サービスリリース前の「話題性づくり」「ファンづくり」のための手段”と書きましたが、終了後に支援者に対してきちんとコミュニケーションをとっていかないとせっかく支援してくれた人たちをファンとして定着させることができません。

逆に、終了後にきちんと個別にお礼を伝え、リターンの準備状況などもこまめに共有していくことで信頼が増し、サービス・プロダクトのコアなファンになっていってもらうことが可能です。

終了後も決して気を抜かないように!

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

クラウドファンディングははたから見てる限りでは実情がなかなか見えづらく、記事の中で書いたような勘違いも生まれます。

こんな記事を書いておいてなんですが、実際にやってみたいという方は経験者の話を直接聞いてみることが一番の近道かと思います!

 

周りに経験者がいない、という方はコーディネーターの伊藤で良ければいつでもお話しさせていただくので、ぜひスタートアップカフェ大阪まで相談にお越しください!!

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