言語化の力を鍛えるカードゲーム「似テイル」遊び方紹介ページ | スタートアップカフェ大阪

ゲームルール

2024.04.08

言語化の力を鍛えるカードゲーム「似テイル」遊び方紹介ページ

このページでは、関西大学が、カードゲームをはじめとしたZ世代の体験企画会社である株式会社TRYBE(https://www.trybe.co.jp/)や、株式会社ウサギ(https://usagi-inc.com/)と共に開発したカードゲーム「似テイル」の遊び方を説明します。この記事を見てゲームに関心をお持ちいただいた方は、ぜひスタートアップカフェ大阪(https://startupcafe-ku.osaka/)にお問い合わせください。

目次

1 カードゲーム「似テイル」とは?

2 遊び方の詳しい説明

2.1 ゲーム① 似テイル自己紹介

2.2 ゲーム② 似テイルボンバー

2.3 ワークショップなどでも使えるオススメの遊び方

3 似テイルの仕掛けや目的

 

1 カードゲーム「似テイル」とは?

関西大学では、考えたことを言葉で表現し伝える「言語化の力」を鍛えるカードゲーム「似テイル」を開発しました。

似テイルは2つのものごとの「似ているところを語る」ゲームで、楽しみながら考えを言葉で表現する練習になり、自然に「言語化がうまくなる」効果が期待されます。

2 遊び方の詳しい説明

製品に入っているルール説明カードよりも詳しい遊び方説明や派生ルールを紹介します。

最初にみんなで、自由に自己紹介の練習をしてみよう!

100枚の単語カードを表向きに広げて、自分に最も似ていると思う言葉が書かれたカードを1枚(あるいは複数枚)自由に手に取り、どこが似ていると思うかを語り合いましょう。勝ち負けがあるゲームではありませんが、自分にどんな一面があるかを気づいて言葉にする練習ができます。

例)

・たまねぎ → 結構涙もろくてすぐ泣いちゃうんです

・シャボン玉 → なんかふわっとしててつかみどころがないってよく言われます

・ロケット → どんどん昇っていきたい向上心があるんですよね。でも、最初は腰が重くてなかなか動きが遅い所があって、でも乗ってくると動きが軽くなってすばやく行動できるようになりますね。

 

2.1 ゲーム①似テイル自己紹介

 

【通常ルール詳細】

1.単語カードをシャッフルして裏向きに山札にし、場に「自己紹介」のテイルカードを置きます。最初の語り手を決めます。(一番思い切りのいい人を最初の語り手にするのがおすすめです)。

2.語り手は言葉カードを山札から1枚引き自分だけ見て、その言葉と自分が似ているところを言う形で自己紹介を考えます(例えば「バナナ」であれば、「私がこれと似ているところは、中身がしっかりあるところかな?」など)。

3.その後山札からカードを追加で11枚引き、先ほど引いたカードとよく混ぜてから表向きに合計12枚のカードをみんなの前に広げて置きます。

4.語り手は自己紹介を話します(テイルカードに書かれた話し方は一例です。どんな表現でもいいのでとにかく自由に語ります)。他のみんなは語り手がどの単語カードで自己紹介しているかわかったら挙手し、語り手に指名されたら答えます。当たれば1点がもらえ、その証明として正解の単語カードをもらいます。

外れたら他の人が挙手して答えることを続けます。誰かが当たるか、全員外れたら語り手を時計回りに交代します。交代する際に、得点の証明として正解者に渡した単語カード以外は山札に戻し、再度シャッフルして山札を作り、ゲームを続行します。

全員が1回ずつ語り手として自己紹介を終えた時点で最高得点の人が勝ちになります。

※1人が自己紹介を終えるたびに、詳しく聞きたいことをみんなで聴くなどして、話を深掘るし、本人も自分に関する気付きを得ながら楽しみましょう。

【本ルールを遊ぶ前に「ウォーミングアップ」で練習しましょう!】

初めに、上の遊び方と同じ要領で「ウォーミングアップ」のテイルカードを置き、語り手が「この単語の特徴は○○です。あと、△△です……」というように引いた単語カードの言葉の特徴を話していき、他のみんなが挙手して当てるゲームをしてみましょう。言葉の特徴を因数分解するように探す練習になり、具体と抽象を行き来する思考をしながらの言語化が上手くなります。

下図のヒントカードも参考にして練習してみましょう。

★派生ルール

1)自己紹介(他己紹介)/ウォーミングアップ の他に、テイルカードにはもう1枚(作品/会社)があります。それらも使って、他者の紹介、好きな本や作品の紹介、自分の会社や商品や事業プランなどが、いろいろな言葉に似ているところを話すゲームを自由に遊んでみましょう。頭の中でモヤモヤしている考えや感想を言葉にするトレーニングができます。

2)迷わせルール

早く挙手して答えるのではなく、せーので全員一斉に正解だと思うカードを指さして答え、正解した人数により以下のように得点が決まります。

◆誰も正解しない:全員0pt

◆1人だけ正解した:話し手と正解者が2pt

◆全員正解:正解者全員に1pt、話し手は0pt

◆その他の場合:話し手と正解者全員が1pt

※つまり、12枚の単語カードを見ながら、うまく全員に当てられず、かつ全員に外させないように考えながら話します。

話し手を時計周りに交代しながらゲームを続け、先に6pt以上獲得した人の勝ちです(同時に複数名が勝利条件を満たした場合、最高得点の全員が勝ちになります)

 

2.2 ゲーム②似テイルボンバー

【通常ルール詳細】

1.単語カードをシャッフルし、表向きに山札にします。最初のジャッジマンを1人決めます。ジャッジマンはスマートフォンなどでタイマーを用意します。

2.ジャッジマン以外の人は順番を決め最初の人がボンバーカードを持ちます。そこから時計回りにプレイします。

3.ジャッジマンは手元のタイマーで3分を設定し、合図してタイマーをスタートさせます。始めの人は単語カードを山札から1枚取って表向きに山札の横に置き、表向きに見えた2つの言葉はどこがどう似ているかを言います。言えたら左隣の人にボンバーカードを渡し、その人は同じように単語カードを山札の上から1枚取って横に置き、見えている2つの言葉の似ているところを言います。これを時計回りに繰り返していきます。

4.以下に該当した人が負けです。

・タイマーが終了したときに爆弾カードを持っていれば負け

・30秒何も言えなかったら負け

・誰かと同じことを言ったら負け

・言ったことをジャッジマンが疑問に思ったら「審議!」と言ってタイマーを一時停止しどういう意味か説明を求める。説明にジャッジマンが納得したら再開。納得できなければその人の負け(納得できたらタイマーを再開し、次の人に順番が回る)

【本ルールを遊ぶ前にみんなで練習しましょう!】

2枚のカードをランダムに表向きにし、全員で、似ているところは何がある? を口々に話し合ってみる練習を繰り返してみましょう。

★派生ルール

1)ジャッジマンは、設定するタイマーの時間を1分から3分の間で自由にこっそり決め、それでプレイします。

2)ハードルール

ジャッジマンに同じ人が「審議!」と2回言われたらその時点でその人が負けになります。また、トータル3回目に「審議!」と言われた人もその時点で負けになります。

 

2.3 ワークショップなどでも使えるオススメの遊び方

このゲームの遊び方は自由度が高く、単語カードを使って「○○と似ている」と語り合うことで何かを言語化することができます。

例えば、

・参加者全員の真ん中に単語カードを自由に広げ、最も自分を表している単語カードを選んで、何かのテーマをその言葉に例えて紹介してみる(人の紹介、作品紹介、事業紹介など)

・3枚、4枚を単語カードを引き、それらすべての似ているところ(共通点と言える要素)を探してみる

など。オリジナルの「似テイル」遊びを考え、言語化ワークショップを行ってみましょう!

 

3「似テイル」の仕掛けや目的

あなたは、「言語化(言葉で表現し、伝えること)」が得意ですか?

例えば、「自己紹介をしてください」と言われたとき、何を話しますか?

自分をどう言葉で表現して伝えるか。なかなか思いつかない人は、言語化が苦手なのかもしれません。

では、以下の自己紹介のうち、魅力的なものはどれでしょうか。

A「私の名前は佐藤一郎です。出身は大阪府です。誕生日は4月15日です。好きな食べ物はカレーライスです。」

B「私はとにかくヤバい奴です。」

C「私は人を楽しませることが好きです。趣味はアナログゲームを遊ぶことで、自分でゲームを作って友達に遊ばせることもしています。将来はエンターテインメントを作る仕事に携わりたいと思っています。」

Cの自己紹介をした相手には、興味も湧きやすいし、もっと深い話を聴きたくなりますよね。

Aは、具体的な情報だけ。

Bは、抽象的な表現だけ。

Cは、具体と抽象を行き来しながら、伝えたいことを言葉にしています。

「自分の人生では、これまで具体的にあんな出来事が起きたり、こんなことを考えたりした →それらを抽象的にまとめると自分の性格はこう表現できる →それを表す具体的エピソードは……」というように、具体的な情報を抽象的にまとめたり、抽象的なイメージを具体的な例示で伝えたりすることで、伝えたいことを相手に深く魅力的に伝えることができます。

このように、具体と抽象を行き来しながら言語化をする練習として、「アレが、コレに似ているところは……」という話をする遊びが効果的です。

例えば、「私が、自動車に似ているところは……で話し始めてください」と言われたら、

「自動車」の具体的特徴を思い浮かべ、「私」と似ているところを探して、抽象的に言葉にしてみましょう。その後、別の具体的エピソードを話してもOKです。

自動車:値段が高い。速く動く。ごつい。いろいろな色がある。車庫入れが難しい。ぶつかるとへこむし、細かい傷がつく……

そうだ!私も傷つきやすいな。

→「私が、自動車に似ているところは、傷つきやすいところです。強そうに見られがちなんですけど、傷つくことを常に怖がりながら生きているようなところがあります。」

こんな話をすると、他の人たちから「え、もっと詳しく聞きたい!」などと、興味を持たれて、話が広がります。自分の新しい一面に気づくこともあるでしょう。

具体と抽象を行き来して言葉にする。これがこのゲーム「似テイル」の遊びです。

始めは思いついたことをなかなか言葉にできないかもしれませんが、まずは思い切りよく、頭に浮かんだことをそのまま口に出して話してみましょう!

※「似テイル」に関するプレスリリースはこちら↓

 

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